美術品は経費になる? 会社やクリニックの税金定義を変える「アート購入」
- theartjapan
- 7月20日
- 読了時間: 5分

節税・空間演出・ブランディングを同時に叶える「絵画購入」という選択肢
アートを買う。
それは、特別な趣味人やコレクターだけのものと思われがちです。ましてや、企業経営と何の関係があるのかと首をかしげる方も少なくないでしょう。
しかし今、経営者や医師、士業、建築業界など“感度の高い職業人”たちの間で、アート作品の購入が「経営戦略の一環」として静かに浸透しはじめています。
本記事では、アートを購入することで得られる節税効果と、それ以上の価値について、専門的な視点から分かりやすく解説いたします。
アートは無益?それとも、経営を支える知的資産?
アート作品は、家具のように座れるわけでもなく、パソコンのように業務を直接的に効率化するわけでもありません。
一見「実用性がない」と見られがちです。
しかし、アートの本質的価値は“機能性”ではなく、“人間の精神性”にあります。
そして、それこそが経営者にとって 非常に重要な能力——「俯瞰力」「共感力」「創造力」を磨く糧になり得るのです。
例えば、一枚の絵画に込められた作者の意図や背景を読み解こうとする過程は、まさにビジネスにおける洞察力や戦略的思考と通じます。
アートに日常的に触れることで、「見る力」が磨かれ、視野が広がり、意思決定の質が変わる。
それが、アートを購入する経営者が増えている隠れた理由のひとつです。
実は経費で買える?美術品購入による節税の仕組み
「それでも高価な美術品は贅沢では…?」
そうお考えの方に、ぜひ知っていただきたいのがアート購入が節税対策になるという事実です。
アート作品は、一定の条件を満たせば**「減価償却資産」**として会計処理が可能です。
つまり、事業用資産として計上し、経費処理を通じて法人税の節税につながるのです。
▽ 基本ルール(中小企業の場合)
1点30万円未満の美術品:購入年度に一括償却が可能
取得価格が100万円未満の美術品:法定耐用年数(絵画は8年)で減価償却が可能(※2015年度以降の税制改正)
1年間で合計300万円までの美術品購入:一括償却可能(少額減価償却資産の特例)
※資本金1億円以上の法人は、一括償却対象額が「20万円未満」となります。
※2025年7月時点での税制の定めによる
法人税シミュレーション:アートを買う vs 買わない
仮に、ある年の利益が300万円出た会社が、以下のような美術品を購入したとしましょう。
作品A:29万円
作品B:29万円
⇒合計:58万円(全て30万円未満)
この場合、当該年度に58万円を全額経費として一括償却できます。
購入しなかった場合:課税所得300万円
購入した場合:課税所得242万円
法人税率を30%と仮定すれば、約17万円以上の節税に。
さらに、購入した絵画は「資産」として会社に残り、空間の質も上がります。
2015年度の税制改正で変わったこと
以前は「美術品=価値が下がらないもの=償却できない」という見方が一般的でしたが、2015年の税制改正により状況が大きく変わりました。
取得価格が100万円未満で、以下のような条件を満たす作品は、減価償却資産として認められます。
▽ 減価償却が認められるケース
ロビー、病院、葬儀場など「不特定多数」が利用する空間に設置された作品
壁面に設置され、移動や転売が事実上困難なもの
他用途に転用できず、市場価値が見込めないもの
つまり、転売目的ではなく、「空間演出としての使用」が明確であれば、減価償却の対象になる可能性が高いということです。

空間価値を高める「無形資産」としてのアート
節税目的に加え、アートには“空間に知性と品格を与える”という本質的な力があります。
例えば、あるクリニックの院長先生は、待合室に明るい色彩の絵画を飾ったところ、患者さんの表情が和らぎ、
「絵の話題がきっかけで会話が生まれるようになった」と喜ばれていました。
また、企業のエントランスや会議室にアートを導入した経営者からは、
「初対面のお客様とのアイスブレイクになる」「社内の雰囲気が変わった」という声も多数寄せられています。
アートは“ただの飾り”ではなく、コミュニケーションと空気を変える力を持った知的装置なのです。
どんな作品を選ぶべきか?専門家の視点から
節税目的とはいえ、やみくもに作品を購入するのはおすすめできません。
経営者がアートを選ぶ際は、次のような視点を持つとよいでしょう。
▽ 作品選びのポイント
会社の空間やコンセプトに合った作品か
来訪者や顧客に与える印象
自分自身の美意識や感性との一致
設置場所に応じたサイズや色調
(節税目的の場合)30万円未満 or 100万円未満の条件をクリアしているか
特に初めて購入される場合は、直感を大切にしつつも、専門家にアドバイスをいただくことがおすすめです。
アートのある経営が、未来を変える
アートを取り入れることは、節税だけでなく、空間のブランディング、来訪者との関係構築、そして経営者自身の感性を磨く投資でもあります。
利益の一部を“未来につながる文化資産”に変える——
これはまさに、数字だけでは測れない経営の美学と言えるのではないでしょうか。
最後に
THE ARTでは、単に美しい作品だけではなく、将来性が高く、国際性や定義性を持つ作家たちの作品を中心にご紹介しております。
美術の購入には不安や疑問も付きまといます。
そこでTHE ARTでは:
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を実施し、初めての方も心配なくお買い物いただける体制を整えています。
買って終わりではなく、その作品がどのように会社とあり方を共にするか。
それを想像しながら、未来を見抜くためのパートナーとして、THE ARTをご利用いただければ幸いです。
あなたの会社に一枚のアートが加わることで、きっと新しい景色が広がるはずです。
